今回のブログ記事は誰もが1度は経験したことがある身の毛もよだつ話をする。
人によっては恐怖のあまりに足がガクガクしてくるだろ。またある人は冷や汗が止まらなかったりするだろう。
そんな恐怖体験を僕は最近したのである。
その恐怖とは、
遠方から来てくれた友人と共に街にくり出し、楽しい時間を共有した後に名残惜しくも熱い別れを告げる。
その後に線路を挟んで上りホームと下りホームで、鉢合わせてしまうあの恐ろしい時間のことですよ。
想像力が豊かなアナタの事ですからきっと背中がゾクゾクしてきたのではないだろうか。
今回のブログ記事ではこの恐怖の時間をアナタと共有することと、一緒に絶望感を感じてもらうことを目的としている。
恐怖の始まりは1通のメール
以前東京に住んでいて、現在は地元に戻った友人から1通のメールが届いた。
「今度東京に遊びに行くので飲もう」との連絡だ。
フリーター時代のバイト仲間でお互いに酒好きだった事もあり意気投合して、当時は毎晩飲みに行ったほどの仲だ。
二つ返事で了解をしたがソレが恐怖の始まりだった。
久しぶりの再開で楽しい時間
友人と久しぶりに再会をしては早速居酒屋へ向かう。居酒屋では酒を飲みながら昔話に花を咲かせる。
パチンコ店員と客が共謀して利益を出した話や、大負けした客が席でウ○コをもらした話など。当時を思い出しながら大笑いして楽しい時間を過ごした。
別れの時間が迫る
楽しい時間はあっという間だ。
永遠に感じていたいこの楽しい時間をいつまでも続ける訳にはいかない。互いに家庭や仕事があり、どこかで日常に戻る必要はあるからだ。
また再開する事を約束して肩を並べて駅へと向かう。
繁華街キャッチの呼び込みに困惑
少し話がズレるが、
当分会えない寂しさを感じながら足取り重く、駅に向かう2人にキャッチが声を掛けてくる。
『お兄さん達、オッパイどう?オッパイ』
もうね。気分台無しですよ。
シカトしているとキャッチは続けて、
『ニューハーフ風俗もあるよ』
ってお前キャッチお前。
友人と2人で居るときにニューハーフ風俗店なんて行った日には、コトが済んだあとに互い目を合わせられんわ。
駅ホームから始まる恐怖体験
キャッチを振り切り最寄り駅に着いたがスグに別れることはできず、名残惜しそうにまたボツボツと会話が始まる。
最終電車ギリギリまで会話は止まらず、再会の約束をしては生活を頑張ると互いに奮い立たせて硬い握手をする。
鼻の奥がツーンとして目頭が熱くなるのを感じながら、別れを告げてお互い上りホーム・下りホームへと進むのだ。
ホーム上で会う危険性
ココから恐怖の時間が始まるのだ。
同じ駅・同じ位置で別れたためホームへの階段を上がると、線路を挟んで互いに対面する形になる。
初めのうちは手を振ったり、体全体を使って相手を笑わせたりする。ただ、身振り手振りで出来る事なんて限られている訳だ。
スグにやる事もなくなり、ただお互いを見つめ合う30代オッサン2人がホーム上に誕生する。
電車到着までの時間が遅く永遠に感じる
ココからは一気に気まずい空気が流れるのだ。
線路を挟んでいるから話せる距離でもない。だからといって先ほどまで熱い会話をしていた相手をシカトする訳にもいかない。
何をするでもなく、微妙な距離感で時間だけがゆっくりと過ぎていく。
例えるならバイト初日でやることも分からず、ただソコにいるだけの状況のときに感じる時間の流れと同じレベルのゆっくりさだからね。
ホーム上で会いそして憎しみ
先ほどまでは永遠に一緒に居たいと思っていた友人なのに、ホームで感じる気まずい空間で今では早く電車が来てくれないかと願ってしまう。
今の精神状態なら親友の顔に熱々のおでん汁をぶっかけて『バーカバーカ』と言ってしまいそうだ。
先ほどまで熱く語らった友人を避けたいとまで思うようになる。
酔いに任せて『俺たち絶対ビッグになろうな』みたいな会話をした事も、タイミング悪く思い出してしまい恥ずかしい気分にさせてくれるのだ。
電車アナウンスが神の声
感覚で言ったら既に200年は経っているほどの時間に耐えながら、電車を待っているとアナウンスが聞こえてくる。
待ちに待った電車が到着する気持ちから相手へ大振りに手を振るが、通過電車のアナウンス案内だったので互いに「ハハハ(真顔)」となる。
そんな苦痛や恐怖にピリオドを打ってくれた普通電車が到着したとき、相手に対してした「別れの笑顔」は本物だった。
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